「……はいはい。じゃ、報酬はいつものとこで」
話が終わった瞬間端末を地面に叩きつけ、念入りに踏み潰して、完全に機能を失ったモノを路地裏のゴミ箱にぶち込む。
足が鉛のように重い。ズボンの膝の辺りが切れて風が入り込んでくる。ああコレもう使えないな、ストックまだあったよな、と脳の端を回す。
ここ最近大変有難いことに自分のご利用頻度が高く、社会人が聞いたら青くなりそうな連勤が発生していた。ガチで労基にパクられろと思うが、裏社会には法も労働者の権利も存在しない。
「分かってるけどさ。
もう少しヒト扱いしてくれてもいいんじゃないの? ……なーん、て」
いつもなら口に出さない、結果の分かりきった愚痴がつい零れた。随分疲れてるな、と自嘲気味に息を吐いて帰路に着く。
しんと寝静まっている寮の階段をのろのろと上がってドアを開け、今の寝床へ。規則正しいふたりといっぴきの寝息にほんの僅かに安堵を感じる。いつもなら犬の顔見てやって寝るところだけど、もうそんなことより一刻も早く休みたい。眠りたい。なんで三段目でいいですとか言ったんだよと過去の自分を罵倒して布団にもぐりこんで、『彼女』に声掛け。
「ただいま。遅くなっちゃった。最近一緒にいられなくてごめん。
しばらくこんな感じが続きそう。時期外れの繁忙期。全然嬉しくないけどね。…ん、少し土乾燥しちゃってる。そうだ、明日起きたら凪の所にお邪魔しよっか。君もその方が安心するでしょ。
落ち着いたらお土産買ってくるから、…待ってて。」
いつもと変わらず、ただ静かに葉を揺らす『彼女』。その様を見て、そのままベッドに突っ伏した。
「ただいま」
今日も添のベッドのカーテンは閉じていた。バイトが忙しいらしくて、最近は昼間ずっと寝てる。起きててもぼうっと煙草吸ってるだけで誰とも話してない。ごはんもあんまり食べてないみたいで、遅くに帰ってくる添のために夜食を用意してる雪風も心配そうだ。
「添、大丈夫かな……」
あまり顔には出さないけど、添は絶対疲れてる。目にはクマもできてるし、いつもより歩くのがちょっと遅い。すぐ治るけど、足引きずってることもある。
「そんなにお金に困ってるのか…?」
でもお金を手に入れても、あんなに疲れてるんじゃ使う時にちゃんと楽しめなさそうで不安だ。
どうにかして、添を元気にしたい。余計なお世話だって、「重い」って言われちゃうかもしれない。疲れてるんだから放っておいて、って言われるかもしれない。
でも、何もしないのはイヤだ。いつも助けてくれている友だちを、今度はオレが助けたい。
「好きなもの渡すとか? 添の好きなもの…」
お酒やおいしいご飯、多分煙草。お酒はちょっとやめておいたほうがいいかも。オレはお酒があんまり強くないし、潰れちゃったら逆に添に負担をかけることになってしまう。えーと…そう! ホンマツテントウってやつだ。礼光によく言われるから覚えちまった。
タバコはもうたくさん吸ってるみたいだから向いてないかも。吸ってる時普段みたいに気分良さそうじゃないし、添は好きな銘柄を自分のペースで買ってるし、いきなり渡されても困るかも。
おいしいご飯、も違いそうだ。だって雪風のご飯も食べてない。お腹空かないのかな。オレはある程度食べなくてもガマンできるけど、案外皆そうなのか?
「うーん…」
「練牙、どうしたの? 何か悩み事?」
可不可が声をかけてくれた。パソコンの仕事が一息ついたみたいだ。
「うん…最近添の元気ないだろ? なんとかできねえかなって」
「練牙は優しいね。…でも、いつもなら大抵のことは自力で解決できる添があそこまで参ってるのは僕もちょっと心配かも。一応ミーティングは参加してるけど発言回数が明らかに下がってるし、集中もできてない」
まあ集中してないのはいつもだけどね、と苦笑する可不可。やっぱり、最近の添は頑張りすぎだ。
「ガクチカって就活に有利だって聞くし、バイトに精を出す気持ちもわかるけどね。区長の仕事に影響出るまで働くのは、僕も反対。」
「そうだよな。だからなんとかしてえって思ったんだけど全然いい案浮かばなくて…」
「たとえばどんな案か聞かせてもらっていい? 僕も同じ部屋の一員として協力したいから。」
「ほ、本当か?!」
「もちろん。皆の健康管理も社長の仕事⭐︎」
可不可がいればすごく心強い。早速さっき考えた内容を話す。
「なるほどね、添が普段好きなものを用意してあげるってことか」
「でも最近どれも楽しそうじゃないし、違うかなって」
「そうだね。いつもなら雪風の料理や潮のスイーツを楽しみに帰ってくるのに、そもそも手をつけてないみたいだし。潮も『食べないならハナから用意しないんでそう言って欲しいんですけど』って文句言いながら心配してたし」
「いつもならそういうことちゃんと伝えるもんな…」
なんとかしてあげたい。また美味しそうにご飯食べたり、お酒飲んで気分よくタバコ吸ってるいつもの添に戻って欲しい。
「練牙はどうしたい?」
「オレ?」
「添を助けたいって気持ちはすごく伝わってくる。それに、添のためにならないことはしたくないって気持ちもね。」
でもね練牙。
「そもそも助かりたいって思ってない人を助けるのって、すごく難しい事だよ」
「助かりたいって、思ってない…?」
そう、と可不可は悩ましそうな顔で頷く。
「自分の力じゃどうしようもないんだ、諦めて受け入れるしかないんだって考えに陥っちゃうと、どれだけ元気づけようとしてやってくれてる事でも、どうせ無駄なんだから、って、心が受け入れられなくなっちゃうんだ。…僕にも、ちょっと思い当たるところあるからなんとなく、ね。」
確かに、今の添はそもそも誰にも触れてほしくないみたいにカーテンを閉めてる。そんな添に、オレは何ができるんだろう。
「やっぱり、迷惑かな…」
「練牙は、迷惑になるから添を放っておくの?」
「それはっ!」
「じゃあ、そうするべきだよ。」
「で、でもさっき…」
「おもてなしと同じだよ、練牙。相手が嫌がってるかも、迷惑かもって気持ちで練牙はおもてなししてるの?」
「っそんなわけない! オレはHAMAに来てくれた皆を『来てよかった』『また来たい』って思って欲しいから全力、で…」
その時、ある案が雷みたいに落ちてきた。
「可不可!」
「思いついた?」
「ああ!」
添は疲れてるから、嫌がるかもしれない。寝て少しでも元気になりたいって、思うかもしれない。嫌われる事だってあるかも。正直、すごく怖い。
それでもオレはなんとかしたい。黒い沼の底みたいに冷たいところにいる友だちを助けたい。放っておけないし、おきたくない。自分勝手でも自己満足でもいい、そうしたい。
「ありがとな可不可! オレなんとかできそうだ!」
「ううん、僕こそ。添とまたはしゃいでるところを見せてね」
「おう!」
オレはHAMAツアーズ全体で共有されてる予定表を見て、オレと添の休みがピッタリ合ってるところを探し始めた。
◇
泥のように重いまどろみの中で、オレを呼ぶ声がする。
叢雲、叢雲さん、弟、添。
うるさいな、ほっといてくれ。
煙草を吸ってもまずいだけ、酒は次の日に響くかもしれないから飲めないし、この体力で気晴らしに外になんて出れるはずもない。
最近はスケーターや潮が用意してくれてる料理も食べる気が起きなくて、余計気分が落ちている。ただ食べないとシゴトに影響出るからゼリー飲料や栄養ドリンクでどうにか体を動かしてる。
いつまでこんな状態が続くのか。最初の一週間は稼げてラッキーと思ってたけど、それが二週間、三週間と続くと話が変わってくる。
シゴトの疲れも取れづらくなってきて、今自分が「叢雲添」なのか「二曲輪の十番目」なのか曖昧になることさえある。凪に『彼女』を預けたのは正直マズかったかも。でも、『彼女』を迎えに部屋に赴くことさえ億劫で。
――誰か。誰が?
本当のオレのことなんて、誰も知らないのに。
こんなもん自分で助かるしかないのに、でも、ここから抜け出すための一歩が重すぎて、気分が際限無く沈んでいって。
こんなこと考えてる時点で大分やられてるのは十分わかってる。でも思考のマイナスのループが止まらない、止められない。
ああ、疲れた。
「添!!」
無遠慮な陽光が、オレを照らした。
◇
「あ…?」
青いシンプルなカーテンを開けたら聞いたことないくらい低い声が返ってきた。オレと也千夜がひどいやらかしをして怒ってる礼光だってここまでこわくない。多分、地獄の底から響く声ってこういうのだ。
「なんですか。寝てんのなんて幾ら馬鹿なあんただってわかるでしょ…」
やっぱりおかしくなってる。クマも相まって本当に怖い。でも怖いのはわかってたんだから、ここで引くわけにはいかない。
「今オレ疲れてるんで、悪いけど放っておいて」
「やだ!」
「は?」
放っておいて、なんて言われることくらいオレにだって分かってる。でもオレはそうしたい。
こういうのがきっと『欲』ってやつなんだ。自分勝手で身勝手で、相手のことを考えない、きっとあんまりよくないもの。でも、今日はお前はそうするって決めたんだろ、前出ろって、オレを蹴飛ばしてくれる心強い味方。
大丈夫だ。押し切れ。乗り切れ。震えてる場合じゃない。
こんな状態を放っておくなんて、何が友だちだ。
「添! 話聞いてくれないか…? 三分で、いいから!」
『社長などの決定権を持つものはとにかく一分一秒が惜しい。言いたいことをわかりやすく、時間と項目を短くまとめて話せ。最初はメモを見ながらでもいい。情報を取捨選択しろ。…とは言っても、こういうのはいきなりできるもんじゃねえ、訓練が必要だ。誰でもいい、練習に付き合って貰え。勿論、俺も時間のある時には見てやろう。』
資料のシードパックの時、イライラしてる礼光に言われたことを思い出す。こういうところでも役立つんだ。
「…本当に、三分ですからね」
ずる、という音が聞こえるような動きで、添は出てきてくれた。
◇
へー、五W一Hをコンパクトにまとめて話そうとしてる。犬のくせに頑張るじゃん。
仕方ないからそこだけは認めてやる。「叢雲添」を何とか叩き起こして、起き上がる。
「で、なんですか」
「オレと出かけてくれ!」
寝よう。起きて損した。カーテンを閉めようとするオレを犬が珍しく強い力で引き止める。
「待ってくれ添! 絶対起きて外出てよかったって思わせるから!」
「今見ましたよね、起きるのも億劫なんですよオレは。」
「それが心配なんだよ! ご飯食べてないし、タバコ吸ってんのも楽しくなさそうだし、たまに足引きずってるだろ!」
思わず顔が引き攣る。オレこいつに気づかれるくらい疲れ表に出してんの? このオレが?
「もちろん、そんな状態で外行くなんてホントはダメなんだと思う。目一杯休んだ方がいいかも。…でも、休み中ずーっとベッドにこもって、働き詰めも、よくない!」
あんたにオレの何がわかるんだよ、と怒鳴りたくなる。
先も見えないし、いつゆっくり休めるのかもわからなくて、そんな状態で。
「で、話終わりですか?」
犬は首を振ってゴソゴソと傍のタブレットを取り出す。
「添、この日休みなんだろ。オレも休みなんだ。…本当に、この日だけでいいから。」
ダメか? と不安げに二色を揺らして聞いてくる。ダメに決まってんだろという言葉があっという間に逃げていく。本当にこの顔に弱過ぎるって分かってるけど、逆に勝てる奴がいるのかって話。
そして、多分この犬は絶対引かない。そういう時の話し方だ。顔こそ雨に濡れた子犬だけど、自信ある時のミーティングとおんなじ。行ってやらないとてこでも動かない。
「はあ。…本当に、この日だけですよ。」
「て」
「それまでは休ませてください。心配かけて悪いと思ってますけど、ホントきついんで。」
適当に付き合って、満足させて帰ればいい。その後は今まで通りカーテンの中に戻ればいいんだからちょろい話だ。
「じゃ、時間なんでおやすみなさい」
「添」
話聞いてくれてありがとな、という犬の鳴き声に背を向けて、オレはまた泥の底に戻った。
◇
「添、付き合ってくれて嬉しい。ありがと」
「いーえ、オレこそここ最近外出してなかったんで、ありがたいです」
何とか「練牙さんのいい友だち:叢雲添」を引っ張り出して笑ってみせる。コレ終わったら絶対寝る。自分に無理やり付き合わせてくるめんどくさい女なんて今までいくらでもあしらってきた。今日もそうすればいい。
「そういえば聞いてませんでしたけど、どこ行くんです?」
「こっちだ」
いつもよりゆるやかに歩く犬。もしかしてオレに合わせてる?
へー、そういう気遣いできたんだ、と少し驚くけど、よく考えりゃこの人も観光区長やってんだもんな。ま、すごいポンコツだけど。
「あ」
動く歩道まで来て、この犬が何考えてるか理解した。
「ランドマークですか?」
「うん」
今日は見事な晴天、スカイガーデンからの景色は素晴らしいものだろう。そういうところ「持ってる」んだよな、こいつ。
二人で言葉も交わさず歩く。HAMAで一番人の集まるみなとみらいといえど平日は流石に落ち着いている。
「こっちだ」
スカイガーデンに向かうエレベーターの乗り口へつながるエスカレーターを下って、
「ん…?」
チケット売り場の人間が誰もいない。まあ確かに平日は人が少ないから券売機だけで事足りるのかもしれないが、だからって誰も置かないのはこいつの観光方針的にちょっと違和感がある。
「練牙さ」
「添」
言葉を遮られる。犬と話すときにはあまりないことだ。
「全部後で話すからさ、とりあえずついてきて欲しい」
どうやら犬なりに考えていることがあるらしい。ならお手並み拝見と行きますか。
バレバレの変装してうちの偵察にくる爺さんも、もしかしてこんな気持ちなのかも。
◇
いつも素敵な笑顔と丁寧なお辞儀で展望台へ送り出してくれる案内嬢もいない。あの人たちの全く乱れないプロ意識にはホント感服する。
高層エレベーター特有の浮遊感。落ち着いたトーンで流れる説明がほどよい情報量として頭に入ってくる。耳の詰まりは軽く欠伸して対処。
『それではスカイガーデンに到着です。』
世界最高速度で人を天空まで連れていくエレベーターの扉が開く。
「え…?」
そのフロアには、誰もいなかった。
◇
「まさか、ここを貸切? 区長(オレたち)ってそこまでできるんですか?」
全観光区長には観光に関わるかなり強い権限が与えられているが、こいつはあまり使わない印象だ。観光客、ひいてはHAMAの住民へのおもてなしに心を砕くこいつは、HAMAツアーズ発足前からガラリと変わって、権力よりも自分で動いて人を動かすようになった。
このランドマークタワーを始め、三区の景色をプライベートで見たい時でも全てポケットマネーで、という徹底ぶりだ。
「ああ、凄く凄く頼んだら、この日のこの時間だけならいいって。有難いよな。」
出てすぐにある売店も閉まっている。本当に貸切にしたらしい。
「好きに過ごしてくれていいぞ。景色見てもいいし、本読んでもいいし。カフェの横にはソファあるから、そこで休んでくれても。今日はホントに誰もいないからさ。」
「なんで、」
オレなんかのために、という言葉を飲み込む。
権限があるとはいえ、当然見込まれる観光客の入り、売り上げは補填されるわけもない。HAMAの中心といって過言じゃないここの時間を、オレのためだけに使った。
「何でって…友だちだから、かな。
迷惑でも、嫌がられても、オレは苦しそうにしてる添に何かしたかった。すごく自分勝手だけど…いつも助けてくれる添が、友だちが苦しそうにしてるから、オレが助けたいって思って。」
「…」
ああ、目が眩む。ここのところずっと暗いところしか見てなかったから、余計だ。
太陽は無常に巡って、無惨に照らすけれど、その光はどこまでも無謬だ。
陽の光はどこまでもあたたかくて、芯まで冷えきった心に沁み渡る。
そういえばこいつの顔を真正面から見るのっていつぶりだろう。飲みにも全然行ってなかったし。
「オレはここが、三区が大好きだ。この景色を見るだけで、嫌なことも苦しいことも全部洗い流されていくみたいで…。」
夕方から夜になっていく眼下のみなとみらいはより輝きを増している。もしかするとこの人は海から上る朝日を見せたかったんだろうけど、今のオレには眩しすぎるから、これくらいが丁度いい。
「それにさ」
「はい」
綺麗すぎる笑顔から、照れ笑いになって。
「――ー添、高いところが好きって言ってたろ。だから。」
こいつにもそういう記憶力あったんだ、なんて冷笑が根こそぎ浄化されていく。久しぶりに、本当に仄かだけれど、心ってものが動く。
「…はは」
うわ表情筋かった。え何、こんな死んだ顔で誤魔化せてるつもりだったのかよ、オレ。そりゃ犬にもバレるってもんだよね。疲れってホントよくない。
「あはは…。覚えて、くれてたんですね」
改めて人身掌握術が正しいことをまざまざと思い知らされる。しかもこの人はそんな打算じみたことなんて絶対考えてない。そんな純粋無垢なひとが使ったら、余計心に響く。
「おう! だって、添のことだからな!」
「ふーん。じゃあオレが練牙さんと最後に飲みに行った時に飲んでた酒とかも?」
「え…と。いやその日オレ最後潰れてただろ! ずるいぞ!!」
「えー、いつもでしょ?」
あー、調子戻ってきたかも。まさか犬にしてやられて戻ってくるなんて、オレヌルくなったのかな。
「練牙さん。オレ、練牙さんのここの説明聞きたいかも。」
「…!」
あーこれこれ。この緩んだ顔。こっちの方が安心する。
「お、おう! 添のために目一杯」
「待って」
全力でじゃれついてくるあんたと遊ぶ気力、戻りきってないから。
「練牙さん、あっちのソファで休んでいいって言ってましたよね?」
「? う、うん。なんでもしていいぞ」
その綺麗な顔で何でもとか言わない方がいいと思うな、オレ。
あーあ、本調子だったらなー。このまま丸め込んで口じゃ言えないことしてたかもなー。もったいな。やっぱ人間は働かずに生きていくべきだよね。
「じゃあ、そこでオレ休みたいんで。…それ、寝物語として聞かせてください。」
「ねも」
「子守唄的な感じで」
「まかせろ! 最高の子守唄歌ってやるからな!」
あーハンドリングミスったー。まあこの人の歌声好きだし、たまにはいっか。
「じゃあ早速行こうぜ添! 禅は急げだ!」
「それ和尚にしばかれる方ですよね、絶対やめて」
ま、確かに今日、ここ来て良かったかも。
ガラス向こうの宝石に目を細めて、オレはゆっくり、カフェエリアに向かった。
サテライト273
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